RPAに組み合わせられる技術とDX
こんにちは。IT推進部 RPA推進チームのRPA開発担当です。RPAに携わるようになり1年ほど経ちました。
当記事では、RPAに関連する技術や開発について開発者の視点でご紹介したいと思います。
●RPAについて
既にご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、RPAとは「Robotic Process Automation」の略で、定型的な業務をロボットにより自動化する技術です。当社ではUiPathというRPAツールを使用しております。
UiPathでは様々なPC上の処理がアクティビティとして用意されており、各アクティビティを組み合わせることで定型的なPC上の処理を行うロボットの開発ができます。
RPAとして開発するロボットにも基本的なアクティビティを組み合わせて完成させることができる比較的簡単なロボットから、単純にアクティビティを組み合わせるだけでは開発できない複雑なロボットまで色々あります。
例えば、既存のシステムにユーザが決まった値の入力を行う定型業務の場合は、シンプルなロボット開発になるかもしれません。
この場合、もしシステムに入力する値が変わる可能性があるときは、ロボットがシステムに入力する値を外部ファイルとして準備して、ロボット起動時に外部ファイルを読み込ませた後に、システムに入力するように開発
する等の工夫が有効になります。ロボットはRPAツールにより簡単に開発できますが、そのような工夫を積み重ねることで、よりロボットの中身をスッキリさせることができます。

●RPAに組み合わせられる技術
昨年からロボット開発に携わるようになったのですが、最近ではシンプルなロボット開発の他、比較的複雑なロボットの開発にも携わるようになりました。
今回は、ルールエンジンを利用したロボットについてご紹介させて頂こうと思います。
ルールエンジンとは、業務に必要な判断基準や知識を予め定義・蓄積しておくことで、業務に必要な意思決定の自動化を実現する技術です。
値を外部から取得する例を上でご紹介したのですが、実はルールエンジン製品とRPAを組み合わせると、通常ロボットに作らなければならない条件分岐をルールエンジンに持たせることが可能となります。
複雑なロボットを開発する場合、ロボットに組み込まなければならない条件分岐も無数になってしまうことがあり得ます。
ルールエンジンは、ロボットに無数の条件分岐を組み込まなければならないといけない場合に利用することで、ロボットの処理を簡便にしてくれます。
例えば、「ある金額をシステムの項目に入力する際に、その金額が条件の範囲内にあるかどうかチェックして範囲内の場合はシステムに入力し、範囲外の場合は入力しない」というような条件分岐があるとします。
その様なチェックが1つだけであればロボットに組み込めば良いのですが、同様のチェック要件が数十にもなると、そのままロボットに組み込むのは大変です。
もちろん、そのままチェックをロボットに組み込む開発も可能ではありますが、大量のチェックをロボットに組み込んでしまうとロボットの保守性が下がってしまいます。
大量のチェックを行う必要がある場合は、ルールエンジン製品の利用が有効です。
ルールエンジンに予め条件を定義しておき、ロボットはチェックを行う値をルールエンジンに渡してチェック結果を受け取るとすると、全てのチェックを通過したデータだけをシステムに入力させるようにロボットを開発
することが可能となります。

●DXに寄与するRPA
RPAの他にも、近年ではDXと耳にすることも多くなってきた印象を持っています。
DXとは「Digital Transformation」の略で、スウェーデンのストルターマン教授が2004年に提唱した概念です。
色々な解釈があるようですが、テクノロジーが広がることで人々の生活がより豊かなものになるという潮流となるような考え方と理解しています。
それでは、RPAは潮流としてのDXにどのような貢献が出来るのか少し考えてみたいと思います。
平成30年12月に経済産業省からリリースされた、「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン」ではDXを次のように定義しています。
“企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、
業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。”
DXにおけるRPAの寄与という観点で上記定義を確認すると、「業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立」という部分にRPAは貢献
できるはずです。
たしかに、RPAにより組織や企業文化・風土の変革までは難しいかもしれませんが、RPAのロボット開発を通して業務を見直す機会を得ることで業務そのものや業務プロセスの改善と省力化を大きく前進させることができるため
です。
●おわりに
PC上の定型業務の省力化に大きく貢献できるRPAについて、今回はRPAと組み合わせられるルールエンジンについて
ご紹介させて頂きました。そのままでは複雑になってしまうロボット開発の場合でもルールエンジンと組み合わせることで、よりスリムなロボットにすることが可能になるのです。
また、社会的な潮流としてDXが近年報じられております。社会的に今後ますますデジタル化が進むことが予想される中でRPAによる省力化は組織の競争力を維持向上させるために必要不可欠になるのではないでしょうか。
もし当記事がRPAについて検討している方々の御参考になりましたら幸いです。
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