導入事例case

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学生向け研修「リーダーシップ・チームビルディング」(早稲田大学 水泳部様)

2019/10/26

社会連携企画部 リカレント教育チームでは、大学職員や医療従事者など主に社会人向けに様々な研修を実施しています。
なかでも『リーダーシップ』や『組織開発』などは人気の研修テーマのひとつですが、先日、早稲田大学水泳部様からのオファーで学生向けに実施いたしました。

2019年8月7日、マネージャーを含む水泳部員の3、4年生を対象に、「リーダーシップ・チームビルディング―私がチームを作り、チームが私を作る―」という研修を実施いたしました。

早稲田大学水泳部様といえば、大河ドラマ「いだてん」で斉藤工演じる高石勝男も所属していた、歴史ある名門中の名門です。インターカレッジや国際大会、オリンピックでの活躍も耳に新しい水泳部様での研修の様子をご紹介いたします。

【実施の背景】
早稲田大学水泳部 総監督 奥野景介先生(早稲田大学スポーツ科学部教授)より、「部活動を通じて、競技目標の達成や競技力の向上だけでなく、社会に通用するよき社会人になることを目指してほしい」と、4年生が引退する9月の大会前に「リーダーシップ」や「チームビルディング」の研修の実施についてのご相談をいただきました。

当チームでは、奥野先生のご要望を受け、社会人向けのリーダーシップ入門研修をカスタマイズして、基礎的な知識の講義とワークショップを取り入れた2時間の研修を実施いたしました。

研修の設計および講師は、リカレント教育チームの金子怜司が務めました。

 

【研修概要】
「リーダーシップ・チームビルディング―私がチームを作り、チームが私を作る―」
・日時:2019年8月7日(水)16:00~18:00
・場所:早稲田大学 所沢キャンパス 101号館201号室
・対象:水泳部員3年生、4年生(マネージャー含む)
・参加者数:27名
・講師:早稲田大学アカデミックソリューション 金子怜司

【研修の内容と様子のレポート】
1.問題の出発点 今、私たちに必要な「リーダーシップ」ってなんだ?
研修の導入としてまず、「リーダーシップ」とは何かを考えました。講師が「私はリーダーだ、と思う人は手を挙げてください」と呼びかけると、手を挙げたのは2名ほどでした。自分がリーダーだと言える人は少数派のようです。では、自分はなぜリーダーである、またはリーダーでないと考えているのでしょうか。その理由を、2~3人のグループで「リーダーの条件」という形で書き出しました。リーダーの条件として、「責任感」や「信頼」といったワードが出されました。参加者のリーダー観はおおむね「チームを引っ張る存在」として理解されているようでした。
はたして、リーダーの役目とは「それだけ」なのでしょうか?問いかけと考える時間を繰り返しながら、今回の研修の目的とゴールを参加者のみなさまと共有しておきます。

2.リーダーシップ概論(講義)
続いて、リーダーシップ概論を講義形式で行いました。リーダーシップをPM理論やタックマンモデルなどを用いながら解説し、「場面によってリーダーシップの形、求められる役割は変わる」ということを伝えていきます。それらを踏まえると、リーダーシップは「特定の人のもの」ではないのでないか、その人がリーダーであるからリーダーシップを発揮するのではなく、だれもがリーダーになりえるのではないか、と投げかけました。

3.もし、「部員全員がリーダー」だとしたら(ワークショップ)
講義の内容を頭の片隅に置いておいて、自分と仲間のことを考える時間です。
自分なりのリーダーシップにつながる「私の強み」は何でしょうか。では、少人数で発表してください、と言ってもなかなか会話は弾みません。そこで、自分の思いを引き出し、話のとっかかりを作るためのツールとして、Points of You®︎のコーチングゲームというカードを利用したワークショップを行いました。
まず、広げた数十種類の写真カードの中から、「私の強み」を表すカードを直感で選びます。みなさま悩みながらそれぞれ選んだ結果、ほとんど全員が、一見すると違うイメージの写真を選びました。

 

自分のカードを決めたら、ペアになって「私の強み」についてカードをもとに説明します。聞き手は話をじっくり聞きながら、「相手に見えていない可能性」を、カードをたよりにしながら探して相手に伝えます。「俺ってこう思ってて…」「お前ってそういう(いい)ところあるよな」と、普段一緒に切磋琢磨している仲間だからこそ、あえて言わなかったこと、知っていることなど、自分の考えや相手の良いところについて、カードを媒介としてスムーズに話ができているようでした。

 

ひとりひとり違った個性があります。ということは、ひとりひとり違った強みがあります。それぞれの強みを生かしてリーダーになれば、「多様なリーダー」が生まれるはずです。「多様なリーダー」を持っていることは、間違いなくチームにとっての強みです。それぞれの個性を生かして支えあいながら貢献することができれば、「全員がリーダーである、強いチーム」ができるはずです。金子講師の投げかけに、参加者のみなさまも真剣に耳を傾けていました。

4.リーダーの作り方
リーダーの支え方とは何でしょうか。動画を視聴して、「リーダー」とそれを支える「フォロワー」の関係について考えました。
ひとりきりではリーダーになりえません。部員それぞれの強み、それぞれのリーダーシップを生かして自分なりの「貢献」をすること、勇気をもって踏み出した誰かの「貢献」を自分なりにサポートしていくこと、その連鎖によってリーダーは作られていきます。

5.最後に…「人間力」の正体とは
おわりに、今回の研修での気づきをそれぞれ振り返っていただきました。自分の強みを言葉にして、仲間の強みを考えた今、リーダーとチームについてのとらえ方が少し変わったのではないでしょうか。

 

【研修の成果とその後の活動】
後日、奥野先生、梶川様(競泳部門監督)、小島様(競泳部門コーチ)にお時間をいただき、研修の感想とその後の様子を伺いました。
研修で基礎知識を得ることができたこと、ワークを通じてお互いのことを話す機会を持てた点を評価していただきました。さらに、研修終了後の合宿で、今回の研修で学んだことをどのようにチームに落とし込むかを話し合う場を設けられたとのことでした。
リーダーシップもチームビルディングも一朝一夕で変化するものではありません。しかし、自然にいつか変わるのを待つのではなく、どこかできっかけを作ることは重要です。今回の研修をきっかけに、考えて実践する取り組みを続けていっていただけるとのお話をいただきました。当チームとしても、水泳部様だけでなく体育各部の益々の発展に寄与できるように、どのような協力ができるか今後も考えていきたいと思います。

 

 

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