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【講演会レポート】三原理絵さんが語る「現地に住む日本人から見たイスラムの世界とビジネス」

2025/04/04
三原理絵さんによる講演会に参加した皆さんの集合写真

笑顔がステキな皆さま👍

2月14日(金)、マーケティング室では中東カタールで「NINJA RAMEN(忍者ラーメン)」を立ち上げた三原理絵さんをお招きし、🔥「新たな外部展開のチャレンジスピリットに火をつける講演会」第3弾🔥 を開催しました。

今回のテーマは、「現地に住む日本人から見たイスラムの世界とビジネス」。
本講演会は、マーケティング室が推進する「外部展開推進マインドの醸成」と「社内コミュニケーション向上」を目的とした研修の一環として行いました。

「お酒と豚肉が大好きなのに、なぜかイスラム教圏で10年暮らし、2か国で起業した話」

三原さんは19歳で親の介護を担う「ヤングケアラー」となり、その後、異文化の地パキスタンで起業など、数々の困難を乗り越えながら挑戦を続けてきました。講演では、三原さんの波乱万丈なストーリーを通じて、「異文化への適応力」と「ビジネスの本質」そして「行動することの大切さ」について、多くの学びと刺激を得ることができました。

 

きっかけは「3.11」——震災ボランティアで出会った良いパキスタン人「恩返しのビリヤニ」

三原さんがイスラム教圏であるパキスタンに関心を持つきっかけとなったのは、2011年の東日本大震災でした。
被災地でボランティア活動に参加していた際、パキスタン人が「日本人に助けられた恩返しをしたい」と、パキスタンの炊き込みご飯であるビリヤニを携えて駆けつけてくれたのです。

彼らは、2005年にパキスタンで発生した大地震の際に日本から受けた支援への感謝の気持ちを込めて、被災地の人々にビリヤニを届けていました。この出来事に心を動かされた三原さんは、「いつか自分のビジネスを通じて、恩返しの恩返しをしたい」という強い思いを抱くようになりました。

三原理絵さんによる講演会、質疑応答している
三原理絵さんによる講演会、質疑応答している写真02
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講演会の様子

 

JETRO視察ツアーで初パキスタンへ――寺子屋チャリティの発案

「パキスタンで何かできることはないか?」
そんな思いを抱いた三原さんは、JETRO視察ツアーに参加し、初めてパキスタンの地を踏みました。

パキスタンは識字率が57%と低く、教育機会が限られていることを実感。
親が教育を受けていないと子も教育を受けられないという「学びたいのに学べない」状況を目の当たりにし、起業を決意しました。

「教育を受ける機会が増えれば、医療と教育の底上げに繋がる」という信念のもと、
クリニックの待合室を活用し、女性や子どもたちに読み書きを教える「クリニック&寺子屋チャリティ(医療と教育の支援)」の実現をしたいと思うようになりました。

 

 ラマダンと記録的な熱波が重なる——異国の地パキスタンで日本語に励まされ移住を決意

ある年、ラマダン初日に記録的な熱波が襲い、多くの人が熱中症や脱水症状で倒れる深刻な事態となりました。
ラマダン期間中、イスラム教徒は日の出から日没まで、猛暑の中でも水を飲むことができません。
その結果、街では熱中症で倒れる人が続出し、多くの命が失われる危機的な状況に陥りました。

「ご機嫌いかがですか。もう大丈夫ですよ。」

そんな時、一人のパキスタン人医師が日本語で声をかけてくれたのです。
東日本大震災への支援要請が来た際には、患者に日本語で話しかけようと準備していた医師のその言葉が心に響きました。

その医師の言葉に「ここパキスタンで何か役に立ちたい」と思い、日本とパキスタンを行き来する活動をしていた三原さんは、パキスタン移住をお母様に話し、14歳の愛犬も連れてパキスタンへ移住する決意をしました。

 

その他にも、三原さんは精力的にビジネス活動を展開しています。

◆日本の牛乳石鹸や皮膚移植用ガーゼなどの衛生用品を販売し、生活環境の向上を支援。
◆現地日本企業の商工会にオブザーバーとして参加し、ネットワークを構築。
◆和食レストランの経営にも携わり、日本文化の発信にも貢献。

 

「カタールでラーメン屋をやらないか?」——NINJA RAMEN(忍者ラーメン)誕生秘話!🍜

パキスタンで和食レストランを経営していた三原さんは、日本に住んだことのあるカタール総領事の友人から、
「カタールでラーメン屋をやらないか?」と、かねてより誘いを受けていました。

パキスタンのクリニックで「寺子屋」を開くことは道半ばの状態でしたが、
和食レストランがコロナ感染の影響やロックダウンで営業できないという状況も重なり、今ならカタールに行ける!と思い、いざカタールへ。

新たなチャレンジに魅力を感じた三原さんは、店の設計やレシピ監修、食材調達などのプロデュースをして、ついにカタールで「NINJA RAMEN(忍者ラーメン)」を開業!

「手頃な価格で健康的なラーメンを提供する」というブランド価値を高めたビジネス戦略で成功を収めています。
異文化への理解を深め、現地スタッフの人材育成・マネジメントに力を注ぎ、試行錯誤を重ねながら、現在はサウジアラビア進出準備で4店舗へ展開するまでに成長しました。

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講演会の様子

 

今後の展望—夢を追い続ける、しなやかな強さ——「雲のように、水のように。」

現在、三原さんは「NINJA RAMEN(忍者ラーメン)」の新店舗開業の準備を進める一方で、パキスタンでの「クリニック&寺子屋チャリティ」にも本腰を入れたいと考えているようです。

「雲のように、水のように。」
小さな雲が他の雲とくっつくとどんどん大きな雲になる。
一か所にとどまると濁ってくる。濁らないように水が流れるように…。

三原さんが講演の最後に語られたこの言葉からは、変化を恐れずに、柔軟に流れ続けたいという思い、そして人とのつながりを大切にし、仲間と協力しながら大きな夢を実現していきたいという強い意志が感じられました。三原さんのしなやかな強さと、未来への希望に、深く感銘を受けました。

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講演会の様子

 

参加者の感想

●三原さんの行動力とチャレンジ精神に感銘を受けました。やりたいことやできるかもと思ったことに躊躇せずに取り組む力は、今後の業務で見習っていきたいと思います。

●三原さんの実体験に基づく貴重なお話を伺うことができた。

●ご自身の人生を振り返りながら、海外で自分の人生を過ごすことを決めたきっかけから、なぜパキスタンか、なぜカタールか、なぜラーメン創業したか、など気になっていたポイントを背景・理由・その時のご自身の気持ちなどを全て惜しみなく話して下さったので、一人の人生の生き方モデルとしてとても参考になった。また、人生の生き方とビジネスの考え方の両方のお話しを聞けた点もとても満足度が高い。

●業務範囲を超えて、本当に10年後も思い出す講演を聞かせていただきました。

●まるで映画一本見たような満足感で、すべて実体験で刺激的な人生を送られている…同じ女性で海外で活躍されていて、単純にすごいなと思いました。

●異文化への深い理解と、それを事業に活かす実行力に感銘を受けました。

●「雲のように、水のように」すごく刺さりました。一度の人生後悔しないように私も三原さんのように人生を楽しく前向きに駆け抜けたいなと感じました。

●人は出会い対話をしていくことで関係が生まれます。お金を出して人を呼ぶということではなく、人の繋がりを活かした人物を今後は同じように社員向けに是非実現してほしい。

●やりたいなと思ったことがあれば、すぐに行動に移すことが大切だなと思いました。

●全く違う職種、環境の中であのようにチャレンジしている人の話を生で聞く機会をつくっていただきありがとうございました。刺激的でした。元気をもらいました。

 

講演会を終えて—挑戦する人へのメッセージ

「夢があるなら、まずはやってみよう!」

三原さんの実体験に基づくお話は、単なる起業ビジネスの成功談ではなく、困難を乗り越えながら築いてきたリアルな挑戦の軌跡でした。
異文化の中で挑戦し続ける気持ち、人とのつながりの重要性、自分の人生を設計していくことの必要性などを再認識しました。そしてビジネスと社会貢献を両立させるという力強いメッセージをいただきました。

異文化の壁、ビジネス環境の違い、そして現地の人々との信頼関係の構築。
そのすべてが、「まずは行動してみる」ことの大切さを教えてくれました。

今後も三原さんの益々のご活躍を応援するとともに、私たち自身もそれぞれのフィールドで挑戦を続けてまいります。
ご講演いただいた三原理絵さんに、社員一同、心より感謝申し上げます。

 


 

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