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日本社会のダイバーシティ推進のため「女性役員育成プログラム」 を運営しています

2022/08/30

WAS・社会連携企画部・エグゼクティブ研修支援チームでは、世界経済フォーラム(World Economic Forum(WEF))の経営者アンケートの日本における事務局業務を早稲田大学経営管理研究科(早稲田大学ビジネススクール)・池上重輔教授とともに行っています。スイスにある世界経済フォーラム事務局との連絡窓口となり、実際の日本でのアンケート実施に携わっています。

■日本のジェンダーギャップ指数は低い
世界経済フォーラムのアンケートは日本国内でも注目度が高く、新しい報告書が発行されるたびにニュースとして取り上げられています。最新の2022年度版の報告書では、日本のジェンダーギャップ指数(経済、政治、教育、健康の4分野で男女の格差を数値化したもの。0が完全不平等、1が完全平等を示す。)が先進7か国(G7)のうち最下位、世界146か国中116位だったとニュースになりました。(2021年度は156か国中120位。)教育における指数は男女同等(1.0)、健康(医療)は0.973 とほぼ男女差がありませんでしたが、経済分野で0.564、政治分野で0.061と極端に低い指数となっており、全体での指数(0.650)と順位が低い結果となっています。これは企業において意思決定にかかわる女性管理職の割合が少ないこと、女性議員、大臣の割合が少ないこと、これまで女性首相が誕生していないこと、などが数字に反映された結果です。

このような状況の下、早稲田大学ビジネススクールの附置研究所である早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センターでは、今年度より、将来の日本の経済界を担う女性役員になりうる部長、上級課長クラス(10年以内に役員候補になりうる女性人材 ※ここでいう“女性”は性自認が”女性“)の方を対象とする「女性役員育成プログラム 」 を開始しました。当社では、この研修プログラムの企画運営・実施支援をしています。

■最初は多くの反対意見や戸惑いもあったが
この講座を設けることに関しては、当然多くの議論がありました。女性だけを括った研修がむしろ性差を強調する可能性があることや、ジェンダーの多様性が求められる今日、男女二元論的な印象に繋がるかもしれない、などといった懸念がありました。一方、同センター主催の既存の役員向け、経営者候補向け研修においては、参加者の大多数が男性で、女性は毎回数名程度という現実があります。政府が女性活躍推進を掲げている今日も、10年前もさほど変わっていない状況です。そして、早稲田大学ビジネススクール 教員のジェンダー多様性も不十分という大学自身の課題もありました。女性も含め様々なジェンダーの方がありのまま活躍できる環境が整っていない現状をどうにか変えたいという考えが、このプログラムのスタートの背景にあります。将来的にはこのような女性に特化した育成研修といったアファーマティブ・アクション(積極的格差是正措置)がなくても、自然と多くの女性が経営者育成研修に参加する社会になるように、それまでの橋渡しとして、多くの人、多くの企業の一助となることを目指しています。

実際に参加されている女性の方々も、当初は少し複雑な思いや疑問があったことと思いますが、皆さんとても積極的に前向きに研修に取り組んでいます。いろいろな業種にわたる他社の方々とのネットワーク作りもこのプログラムの大きな魅力です。ここで学んだ人々の輪が大きくなっていくように、日本の社会もダイバーシティが推進され、誰もが自分の能力を十分に発揮できる環境になることを願って、そのための取り組みに参加していることに意義を感じながら、このプログラムの実施運営に日々取り組んでいます。

   

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