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異文化コミュニケーション研修 ~セイコーインスツル株式会社様の事例~

2025/07/24
早稲田大学アカデミックソリューションの人材育成サービス「Quonb」は、教育・研修事業を通じて社会の発展に貢献することをミッションとし、みなさまの「しなやかな人材・チームづくり」を支援しています。
今回はセイコーインスツル様で行った研修の事例を紹介します。

 

研修概要

セイコーインスツル株式会社様の新入社員研修の一環として、2025年4月18日に「異文化コミュニケーション研修」を実施しました(鈴木 有香講師:早稲田大学紛争交渉研究所招聘研究員、異文化教育コンサルタント)。

近年、グローバル化の加速や、雇用体系・出身地域・ジェンダー等の多様化、世代間での価値観の大幅な変容など、さまざまな価値観を理解し協働する力がますます必要になっています。本研修は、企業や社会、個人を取り巻く環境が一層複雑になっている中、多様な価値観や文化的背景を持つ人々と円滑なコミュニケーションを図り、組織としてのパフォーマンスを最大化するためのマインドやスキルを学ぶことを目的としています。また、グループディスカッションが多く、ワークショップ型の研修であるため、新入社員同士の絆を深め、組織のチームワークを高めることもねらいとなっています。

これらの目的・ねらいを達成するため、当社では、セイコーインスツル株式会社様に10年前にお声がけいただき、長年にわたり「異文化コミュニケーション研修」を実施しています。

研修の特徴

本研修の最も大きな特徴は、異文化シミュレーション「エコトノス」です。「エコトノス」は、異なる文化の人々が集まり、国際会議の席で意思決定を行うという疑似体験を通して、異文化理解を学ぶ定評のあるトレーニング方法です。

価値観や文化的背景が異なる人々を理解し、協働していくためには、①文化的異なりの認知、②異なる文化に対する知識の習得、③文化の異なりに対する肯定感情の育成、④異文化に効果的に対応するスキルの習得、といった4つの段階の学習が必要であると言われています。
特に、③と④の学習においては、座学で学習することは困難であり、参加者が主体的にコミュニケーションに関わる学習活動が不可欠です。本研修では、「エコトノス」を研修のプログラムに組み込むことで、参加者が主体的な学びを通して異文化理解を深めるための実践的な場を提供しています。

なお、本研修では、冒頭から多くの言語・非言語コミュニケーション、発想力を広げるエクササイズやミニ異文化疑似体験「バルーンバ文化を探れ」なども取り入れ、楽しいワークと座学を組み合わせることで、参加者が内容への理解を深め体感をともなう学習を行えるように設計しています。詳細は、下記「研修の内容」をご確認ください。

研修の内容

セイコーインスツル株式会社様で実施した1日(10時~18時)の研修内容は、以下の通りです(対面実施)。
※エコトノスの実施には、15名以上の参加者が必要です。また、講師に加えファシリテーターが2名必要となります。下記の内容は、参加者20名程度を前提として設計したものとなります。
※企業様のご希望により、オンラインでの実施も可能です。参加予定者や研修のニーズに合わせてカスタマイズをしていきます。

●ウォーミングアップとチェックイン
お互いの今を共有し、目的・ゴールを確認します。また、ウォーミングアップのために、身体エクササイズ、インプロ(即興演劇)ワークなどのグループワークを通じて表現力、発想力、異文化理解の導入を行います。
2 ●異文化疑似体験シミュレーション:バルーンバ文化を探れ
参加者を異なる文化(異文化調査団とバルーンバ人)の2つのグループに分け、異文化状況を疑似体験します。私たちが自分の文化や価値観と「違う」人々に出会ったときにどのように心が動き、どのような対応をとるのかを体感します。また、文化背景の異なる人々を受け入れる側の固定概念などについての気づきを深めます。
3 ●異文化・多様性の理解を深める
異文化理解の基礎知識を学びます。例えば、「文化の島」モデルを用いた文化の可視・不可視部分を考察し、言語・非言語コミュニケーションの違い、価値観の多様性について自己診断をしながら考えます。
お昼休憩(1時間)
4 ●エコトノス①:新しい文化の学習
参加者をX,Y,Zの3つのグループに分け、それぞれの習慣や価値観などの文化を、各グループのファシリテーターから学んでいきます。参加者は、各グループの「文化」について、常識やルールのほか、非言語コミュニケーションまで徹底的に体得し、次の「国際会議」に向けて準備します。このプロセスでは新しい文化に適応していくプロセスを体験できます。
5 ●エコトノス②:国際会議の体験
異なる「文化」を持つ参加者が集合して、多文化間の国際会議を行います。同一社内でも文化の違う人々が合意形成をするプロセスを体験していきます。同じ言語を話していても、価値観・常識・コミュニケーション方法が異なることで生じる違和感、想定外のコミュニケーションなどを経験していきます。異文化間の合意形成や意思決定のプロセスで起こる状況をリアルに体験することができます。
6 ●3段階の振り返り活動
研修の最終段階として3段階の振り返り活動を実施します。①国際会議での出来事とその時々の感情をグループごとに言語化して共有し、1枚のポスターを共同で作成していく活動、②全員で新しい文化・習慣を学ぶプロセスと異文化の人々との合意形成のプロセスでの経験を共有する活動、③体験から得た気づきを共有して、アクションプランをグループで作っていく活動です。異文化シミュレーション体験と丁寧な振り返り活動を経ていくことで、参加者の新しい行動獲得の前提となるマインドセットを醸成していきます。

 

参加者の声

✓  今回の研修で、コミュニケーションの根本を学べたと感じます。配属後は、相手との距離などを考えながら、気をつけて業務に取り組みたいです。
✓  文化の違いや人によって考えが違うことを知り、価値観の違いなどのずれにより、話し合いが困難になることが分かりました。最初に自己紹介やグループワークなどによって目的や進め方を一致させていくことが大事だと感じ、今後の業務に活かしたいと思いました。
✓  今回の研修で、世界にはさまざまな価値観があることが理解できました。自分の持っている固定観念にしばられずに相手の意見を聞いたり寄り添ったりすることで、一方向だけでなく、いろいろな観点から物事を考えたり意見を出したりしていきたいと思いました。
✓  今回の研修はずば抜けて楽しく、学べたことも多かったです。

 

次のようなお困りがある企業・大学におすすめ

✓  組織内の多様性が増しているが、異文化への理解不足により、意思疎通がうまくいかない場面がある
✓  組織内のコミュニケーションを活性化させたいが、具体的な手法が分からない
✓  異文化理解や多様性を学ぶ機会を提供したいが、一方的な講義形式ではなく、参加者が主体的に学べる研修を探している
✓  合意形成や意思決定を行う際のプロセスに課題を感じている
✓  相互理解を深め、組織としてのチームワークを向上させたい
✓  多様な人材が活躍できる組織文化を醸成したい

ダイバーシティがますます重要視される中で、異なる価値観・文化背景の人々と円滑なコミュニケーションを築き、組織としてのパフォーマンスを最大化していきたいとお考えの企業や大学の方々は、お気軽にお問い合わせください。

 

関連リンク

ソフトパワーに根差した<組織活性化>支援

今回の導入事例では異文化コミュニケーション研修をご紹介しましたが、リーダーシップやイノベーション等、企業・団体様のニーズに沿った研修支援を行うことが可能です。
“従来のリソースだけでは不安がある” “自社の課題解決にフォーカスした研修を導入したい” そのようなお悩みを抱える企業・団体様は是非関連リンクもご参照ください。
組織活性化支援

 

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